買換えを前提としないで住宅を売却した場合でも、売却により損失が発生すれば、その譲渡損失は3年間に繰り越して控除できます。

●特例のあらまし●
 居住用財産を譲渡した場合において、その譲渡資産に係る譲渡損失のうち下記の「特例居住用財産の譲渡損失の金額」があるときは、次の要件をすべて満たす かぎり、その特定居住用財産の譲渡損失の金額について損益通算及び譲渡年の翌年以後3年内の各年分(合計所得金額が3,000万円以下の年分に限ります。)の総所得金額等からの繰越控除が認められます。この特例は、「住宅ローン控除 」と重複適用が可能ですが、「住宅の買換えによる損失の繰越控除等」の特例とは選択適用となります。
●適用要件●
@ 平成1611日から平成291231日までの間に、自己の居住用の家屋又は土地等でその譲渡年の11日における所有期間が5年を超えるものを譲渡(親族等への譲渡を除きます。)すること。
A 譲渡契約を締結した日の前日において譲渡資産に係る償還期間10年以上の一定の住宅借入金等の残高を有すること。
特定居住用財産の譲渡損失の金額
譲渡資産に係る譲渡損失の金額のうち分離短期譲渡所得と通算してもなお控除しきれない部分の金額で、譲渡契約締結日の前日の譲渡資産に係る住宅借入金等の金額から譲渡資産の譲渡対価の額を控除した 残高を限度とします。
損益通算と純損失の繰越控除
上記の要件を満たす住宅の譲渡による損失は、給与所得や事業所得等との損益通算ができます。ただし「純損失の繰越控除・繰戻し還付制度」における「純損失の金額」にはこの損失の額は含まれません。
●特例の適用が受けられない場合●
この特例は、次のいずれかに該当する場合には、適用を受けることができません。
@ 譲渡資産の譲渡をした年の前年又は前々年における資産の譲渡について次に掲げる特例の適用を受けている場合。
住宅の譲渡に係る3000万円控除
住宅を買い換えた場合の課税の特例
住宅の長期譲渡所得の税額の軽減
A その年又はその前年3年内における資産の譲渡について「住宅の買換えによる損失の繰越控除等」の特例の適用を受けている場合
B その年の前年以前3年内において生じた他の居住用財産の譲渡損失につき、この特例の適用を受けている場合
譲渡損失を損益通算する場合には所得金額による制限はありませんが、その損失の金額について翌年以後に繰越控除の適用を受ける場合には、合計所得金額が3,000万円を超える年については適用ができません。